アマミマダラカマドウマと出会う

島暮らし

とうとう重い腰をあげて、
シロアリ対策をおこなった。
シロアリが大発生した押入れのすぐそばの床下に
シロアリの薬を設置するのだ。

そのためには、
まずは床の上にある棚の中身を全部だして棚を移動して、
その下の床の釘をぬいて床板をはずす。
大仕事だ。

床板をはずした穴に潜入するのは
身体が小さい方のわたしの役割だ。

夫にみ守られながら
床の穴にもぐりこんだ。
わたしの身体がはいるギリギリの狭さ。
床下に入れば匍匐前進ですすむ。

床下は湿っぽくてかび臭い。
ネズミにやられたであろうカニのバラバラ死体がある。
人間の世界とはまた別世界がひろがっているようだ。
そして
やたらと大きなカマドウマが
床下の上下左右あちこちにたたずんでいて
静かにこちらをじっとみている。

わたしは子どもの頃
靴の中にカマドウマが潜んでいるのを知らずに
靴をはいてつぶしてしまったトラウマがあるので
あまりカマドウマが好きではない。

そんな記憶の中のカマドウマより
さらにひとまわり、いや、ふたまわりくらい大きなカマドウマたちが
あちこちからじっとわたしをみているのだ。
不気味だ。

不気味なので
あまりみないようにしながら
シロアリの蟻道がついた束柱のそばに
薬を設置する作業を無心におこなった。
無心ほど強いものはないね。
ただ淡々と仕事をするのだ。

今回シロアリが大発生した押入れは
引っ越し前にも大きなシロアリの蟻塚があった場所なので
床下には必ずコロニーがあるはずだ。

ひとまず、押入れの四隅の束柱のそばに設置。
これで様子をみてみることにする。

ああ、これでやっと
梅雨の大仕事がひとつ完了できた。
穴からでたら緊張がとけてほっとした。

さて、
カマドウマについて調べてみたら
うちの床下にたくさんいた方々は
アマミマダラカマドウマというらしい。

やはり普通のカマドウマよりも大型で
基本的に湿った暗い場所を好む
雑食のやさしい昆虫らしい。

床下で出会うと
だまってじっとこちらをみている
何を考えているのかわからない不気味さがあったが
そんなに悪いやつではなさそうだ。
実は何にも考えずに
ぼーっとしていただけなのかもしれない。

調べていくと
カマドウマを食している方もいらして
エビのような風味がするという情報を得た。
いくらエビ風味といわれたとしても、
わたしはカマドウマを食べる気はさらさらないが
いざという時の智恵として覚えておくことにする。

カニもカマドウマを食べることがあるらしい。
うちのカニたちにとっては
食料が豊かにあるわけで
それはしあわせなことだ。

カニがしあわせで
なによりなにより。

気になっていた大仕事も
ひとつ片付いて
なによりなにより。

さあ
きょうも
脱皮探究は続きます!
みなさまもよき脱皮を!











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