子どもの頃から野の草をとって食べることに興味がありました。
植物好きの母によく山菜採りに連れて行ってもらった影響でしょうか。
それとも、サバイバルに憧れていたからでしょうか。
理由はわかりませんが、
その辺にある植物を食べるということに妙に魅かれたものです。
確か、小学校高学年の頃です。
ふらりと立ち寄った本屋さんで、
食べられる植物とその調理法が載っている
山と渓谷社の「山の幸」という本をみつけて
衝動買いをしました。
小さな植物図鑑のようなずっしりとした本で
どのページをひらいてもおもしろい。
食べたことのある植物
食べられるなんて知らなかった植物。
出会ってみたい植物。
さまざまな調理法や効能。
わたしは、本をみながら
つくしの酢の物やアケビの皮の味噌炒めを作ってみました。
子どものわたしの口にあうとは言い難い味でしたが、
自分で探して収穫して料理するプロセスが
とてつもなくわくわくした記憶があります。
「山の幸」は40年以上たった今でもわたしの本棚にあります。
やぶれたページもありますが、今でも時々眺める宝物。
そんなわたしが
島に暮らしてしあわせを感じるのは
食べられる草がその辺にたくさんあるということです。
このところずっと忙しくて
なかなか草と向き合えませんでしたが
今回久しぶりに
好奇心のおもむくまま
その辺の草を料理して食べてみました。
・バナナの茎の芯の炊き込みご飯(島の赤ウルメ入り)
・バナナの茎の芯とピーマンのナンプラー炒め(ピーマンもご近所の畑のもの)
・カラムシがたっぷりはいった卵焼き(カラムシはクセなし粘りあり)
・ツユクサの酢味噌和え(ツユクサは酢味噌があうこと発見!)

バナナの芯は独特の触感ながらクセはなく
意外と使いやすい食材かもしれません。
カラムシもツユクサもいくらでもその辺にあります。
どれも冒険料理でしたが
それなりにおいしくできたし
なによりもとっても楽しい時間でした。
好きなことやわくわくすることは
子どものころから
ずっと変わらないものなのかもしれません。
この「わくわく」の感覚を味わう時間を
ちゃんと守ってあげることが
脱皮に必要なんだろうなあと思います。
きょうも脱皮探求はつづきます。
それではみなさまもよき脱皮を!